言葉を紡ぐ日々

一生懸命、人生を楽しむ主婦いりのの気になること、好きなこと。がん治療のことや、たまにお役立ち情報なんかも書いてゆきます

父が亡くなり、夫が倒れ、そして私は5ヶ月間仕事と激務に追われた後に倒れた その②

おはようございます、いりのです。

 

今回は相続放棄後の顛末について書いてゆこうと思います。

相続放棄って、受理されたら終了ではないのですね~^_^;

 

その間に起こったhiroさんの大病も合わせて記録しておこうと思います。

親族の相続放棄手続き中、2つ目の大きな災難は静かに始まっていた……

続けて債権者への対応と、同時に親族の相続放棄の手続きを始めた

今日は昨日の日記の続きです。

roshiatehamother413951.hatenablog.com

父の直系である私たち家族の相続放棄申述は無事に受理されました。

そのため、父の遺産のすべてが法律上の相続順位に従って親族へと流れます。

 

相続放棄の詳細はまた別の機会に書きますが、簡単に書くと法律で定められている順位者となる身内へ、父の正と負の遺産を受け取る権利が流れてゆくわけです。

f:id:roshiatehamother413951:20210103150610j:plain

最初は手続きのすべてを親族自身で行ってもらうつもりだったのですが、伯母が手続きを行うのが面倒くさそうだったのと(笑)、いとこたちのぶんも含めて、親族の相続放棄申述も引き受けることにしました。

(※やってみると予想以上に簡単なのですが、法律が絡むせいか皆さん臆病になるようで、こちらの申し出に文句も言わずに書類作成と戸籍謄本などの取得を手伝ってくださいました)

 

そう決意した経緯の理由のひとつに、親族たちが住んでいる「地域」というものがありました。

 

父は7人兄弟の末っ子であるため、その子供たちも多いのです。

 

西の果ては九州、東の果ては北海道……岐阜、神奈川、埼玉、東京、兵庫、大阪……と。

あまりに親戚たちの住んでいる地域が遠くてバラバラすぎて、まとめて受け取って私が提出したほうが早く済む気がしたんですね。

 

とはいえ、本来はここまでする必要はないです。

基本的に相続とは法律で定められているものなので、相続順位が移行した場合、相続放棄するしないの決断と行動は個々の責任となります。

実は連絡の義務すらありません。

 

弁護士の方へ相談したら、おそらく苦笑されると思います。

法的義務なんだから、そこまでしなくてもいいのに……という意味で。

 

両親……おそらく母が無知のために作ってしまった借金という負い目がなければ、私も引き受けていません。

そしてもちろん、今回もいりのの家族からの支援はありません。

(※父の住民票除票を取得してもらったのと、いらない切手をもらったくらいです)

 

しかしこれは面倒ではあるものの、デメリットしかないというわけでもありませんでした。

 

一つは、獲得する戸籍謄本や住民票除票などが少なくて済む、ということ。

親族全員が個別に行えば、個々がそれぞれに必要な戸籍謄本や住民票除票などを獲得しなければなりません。

亡き父の戸籍謄本(おそらく住民票除票も)なんて、おそらく直系血族である私たちしか取得できないのではないでしょうか。

 

まとめて提出するということは、親族のためにそれらを取得する手間が1度で済むわけです。

 

さらに逆に考えれば、個々で行ってもらうにしても、なにかわからないことがあれば最初に相続放棄の手続きを行ったいりのへ質問が集中します。

フルタイム勤務で働くいりのに、大勢の親族の電話対応は無理。

 

そもそも、24時間を問わずにかかってくるかもしれない電話を受けるほうが私には超が100個つくほど面倒でした。

 

加えて、こちらが手続きのほとんどを行うことで相手方にも多少の後ろめたさが生まれます。

 

亡き父の借金で迷惑は被るけれど、それを無くすための手続きを実の娘である私が行えば納得するだろう。

そして無事に相続放棄申述受理通知書が届けば、借金への怒りなどは吹き飛ぶはず。

(※もちろん、その後のアフターケアだって忘れませんよ)

 

フフフ……すべては計画通り!( ̄ー ̄)ニヤリ

f:id:roshiatehamother413951:20210103152434j:plain

 ……とか、いりのが邪悪な面構えで考えていたかどうかはご想像にお任せいたします(笑)

 

なので最初に手紙とともに、説明書を付けて書類を送付することにし、個々で記入してもらった必要書類のすべてをいりのの自宅へ送ってもらうことにしました。

 

母の借金かも?という意識もあったため、謝罪の意識もあって、我が家への返送用の封筒に切手付きです。

大盤振る舞いですな。

普通、親族はここまでしませんよ、ホントに^^;

(※収入印紙や切手は相手方の自腹です。我が家もそこまで裕福ではありませんし、何度も書きますが、相続はそもそも個人の義務ですので、通常そこまでする義理はありません)

 

それでも記入ミスなどがあって、慌てて親族へ申述書を送り返したりしましたが、なんとかなりました。

また、親族の相続放棄申請中に亡くなった父のクレジットカードを、父の死後、母が誤って使用していたというトラブルがありましたが、それもなんとかクリア。

(※できたら後日、別の形で記載したい内容です)

 

そうして様々な事務処理を行いつつ、親族全員の相続放棄申述書を集め、家庭裁判所へ提出。

 

提出から1週間ほど待ってから、親族全員に父の借金の内容と債務者から連絡があった場合の対処方法などを書いた説明書、および債権者へ対応の方法。

その際に必要となった「相続放棄申述受理証明書」の獲得方法を書いた説明書を親族全員へ送りました。

 

直系血族である私たちが相続放棄が通ったとなれば、次の相続権利を持つ人へ行くのが普通です。

そのため親族への細かな説明が必要だろうと判断したためでした。

 

ただ私たち直系血族が相続放棄受理通知書を受け取った時点で、クレジットカード会社は次の相続権利者へ連絡はしないだろうとも予想していました。

 

同じように相続放棄するのは目に見えていますしね。

親族から連絡がなかったため、クレジットカード会社からの督促状などが届いたのかどうかはわかりません。

まぁ連絡が無いということは無かったと判断しても大丈夫でしょう。

 

あとは各家庭へ相続放棄申述受理通知書が贈られるのを待つばかり……。

 

ようやく落ち着いた私とhiroさん。

久しぶりに大好きな神社熊野本宮大社那智の滝飛瀧神社)・玉置神社)へ1泊してお参りへ行こうかとホテルの予約を取り、出発日を心待ちにしていました。

 

そして、出発日。

次の災難が起こったのです。 

旦那さまが大動脈解離で緊急手術となる~大きな災難の2つ目~

まさに出発日に第2の災難は静かに始まりました。

 

車を発進してから100メートルも進まないうちに、hiroさんが身体の異常を訴え、緊急停車。

 

hiroさん曰く

「体の上から下までに痛みとゾワゾワ~~っと違和感が走り、座っているのも辛くなった」

……とのこと。

 

私も同じ状態にならなければわからないだろうとは思いますが、このときは胸から背中にかけて、とにかく痛かったんだそうです。

 

緊急で帰宅して、玄関先で横になると、少しは楽になったようで表情が和らぎました。

しかし、どんどん顔や首がむくんでくるし、痛みも尋常ではなさそういうのは、表情と荒い呼吸でわかりました。

 

いりの「救急車呼ぼうか?」

hiroさん「頼むわ」

 

救急車を呼ぶと、私はhiroさんの手を握って「もうすぐ来るからね」と伝えました。

hiroさんはかなり痛みがあるのか、「救急車遅い」と文句を言いながら私の手を痛いほど握りしめていたのを記憶しています。

f:id:roshiatehamother413951:20210120174402j:plain

このときの私は、自分でも驚くほど冷静でした。

もしかしたら前日の晩に予感があったからかもしれません。

 

「なぜかはわからないけれど、おそらく、明日の旅行には行けないだろう。私の体には不調はない。だとしたら、hiroさんかな」

 

……と、目を閉じる直前に予感があって、明日はhiroさんを注意して見ておこうと思っていたのでした。

 

なんせ、運転のほとんどをhiroさんが行うので、運転中のhiroさんにもしものことがあったら二人そろって大事故……なんてこともありえます。

 

運転中に事は起こりましたが、出発してすぐだったことは不幸中の幸いだったのかもしれません。

 

連絡してからおよそ10分ほどで救急車が到着。

高血圧のうえ心臓の弁に軽い異常があるhiroさん。

すでにかかりつけの病院があったため、最初はそこへ搬送されました。

 

検査の結果、大動脈解離と判明。

 解離性大動脈瘤(大動脈解離)とは

大動脈は、外膜、中膜、内膜の3層構造となっており、十分な強さと弾力を持っていますが、なんらかの原因で内側にある内膜に裂け目ができ、その外側の中膜の中に血液が入り込んで長軸方向に大動脈が裂けることを大動脈解離といいます。

原因は不明ですが、動脈硬化や高血圧が関係しているともいわれています。

マルファン症候群などの大動脈の中膜が弱い先天性(生まれつき)の病気との関係も知られています。

中膜に流れ込んだ血液は、新たな血液の流れ道(解離腔または偽腔)をつくり、それによって血管が膨らんだ状態を解離性大動脈瘤(大動脈解離)といいます。

外側には外膜一枚しかないため、破裂の危険性を伴います。

 

症状

突然、胸あるいは背中に杭が刺さるような激痛が起こり、病状の進展につれて痛みが胸から腹、さらに脚へと下向きに移っていくのが特徴です。

いきなり意識消失状態やショック状態となる方も少なくありません。

裂けた箇所によって、また病状の進展によって、大動脈弁閉鎖不全や脳虚血症状(意識消失、麻痺)、腸管虚血症状(腹痛、下血)、腎不全、下肢虚血症状などの併発症状を引き起こすこともあります。

新たな血液の流れ道(解離腔または偽腔)を通して、血液が薄くなった外膜から染み出したり破裂すると、や血胸をおこします。

また主要な臓器への分枝血管にまで(解離→)裂け目が進展すると、血流障害によって各種臓器が虚血壊死を起こし、死に至ることもあります

 

~血管の病気(血管病)について 「日本血管外科学会」より引用~

ちなみに大動脈とは、

大動脈(だいどうみゃく、aorta)は、ヒトでは心臓の左心室から出て上行したのちに、大動脈弓を形成して下降し、総腸骨動脈の分岐部に終わる、最大の動脈であり、全身への血液循環の大元となる動脈である。

稀に、「(周囲の細い動脈と比較して)太い動脈」の意味で使われることがあるが、文脈によって判断しない。

大動脈~Wikipediaより引用~

つまり、心臓から伸びているもっとも太い動脈が、なんらかの理由で避けるという症状のようです。

f:id:roshiatehamother413951:20210123105512j:plain
そりゃ痛いはずだよ……:(;゙゚'ω゚'):

 

hiroさんは急性なので、左側のA型のほうだそうです。

大動脈解離は大動脈が裂ける場所によって2つに分類されます。

上行大動脈(心臓を出てすぐの大動脈)から裂けるタイプがスタンフォードA型。

上行大動脈は裂けず、背中の大動脈(下行大動脈)から裂けるタイプがスタンフォードB型です。

大動脈解離 | 社会医療法人大道会 森之宮病院より引用

 最初に救急搬送されたお医者さんのお話だと、「見本のようにキレイに割れています」とのことでした。

 

このときいりのは、どこかに人体模型のような見本があるのかと首を振り回してしまいましてキョロ(((゚ー゚*)(*゚ー゚)))キョロ

そんな私を見たお医者さんが苦笑いしながら、「コレね」と医学書を見せてくださいました。

すっとぼけた奥さんだなと思われたことでしょうね。

 

かかりつけの病院では大動脈解離のような心臓血管の大手術は行えないとのことで、もっとも近い国立大付属病院へ連絡してもらい、受け入れの許可をもらってから緊急搬送。

そこで10時間ほどの手術を受けました。

 

昼の14時過ぎに手術開始。

終了したのは日付が変わって深夜0時過ぎ。

 

いやぁ……すごい手術があったものです。 

11枚(※裏表に病状説明や手術で行うことなどが詳細が記載されているため、読むのは22枚(汗))におよぶ同意書にサインしましたが、なるほど納得です。

f:id:roshiatehamother413951:20210123180642j:plain

同意書を見せられて手術を担当する医師から説明を受けるのですが、けっこう怖いことも言われます。

 

人工心肺を使用して一時的に低体温になるため、体にしびれ、最悪の場合麻痺が残り、今後の行動に不自由するかもしれません(※そう言われたと記憶してます)とか。

 

心臓の弁を交換する必要がある場合、人工弁か生体弁にするかとか(※生体弁にするとおよそ20年後に弁の交換のために手術が必要になる。人工弁だと一生血液をサラサラにする薬(ワーファリン)が必要になるが手術は不要となる)

 

最悪、手術中に死ぬ可能性も示唆されました。

今から考えると、同意書にサインするのを躊躇われるような説明ですよね。

 

でも同意書にサインしないと手術してもらえないわけです。

 

わからなくても、結果的に何が起こったとしても、手術せずに死なれるよりはマシだと思ったため、必死に11枚にサインしました。

 

無事に手術は成功。

半月におよぶ入院ののち退院。

しかし心臓の周囲に水が溜まってしまい、2日後に緊急入院⇒手術となりましたが、それも無事にクリアして2週間後には退院。

 

しかし、おもちゃ屋勤務であるいりのがちょうどクリスマス商戦に入ったこと。

まだ相続放棄が絡む債権者への対応が残っていたため、自由に行動ができないhiroさんの介護を行うことができず、hiroさんの実家に助けていただきました。

お義父さんとお義母さんには本当に感謝です。

 

年末に自宅へ戻り、今ではだいぶ元気にもなって、いりのの目の前でファミスタをプレイできるまでに至りました。

 

まだ出社の許可は出ていませんけども、良かったです^^

 

そして、ついにいりのも体調の異変に襲われてしまいました……。

 

roshiatehamother413951.hatenablog.com