こんばんは、お久しぶりでございます。
いりのです。
ほぼ一年ぶりにブログへ戻ってまいりました。
最後にブログを書いたのが、新年のご挨拶とか……休み過ぎですね^_^;
(※しかも新年から一週間以上も経ってますし)
その久しぶりのブログが、愛猫の死の話というのも悲しいのですが……
シシィが亡くなる数年前からの思い出を振り返ってみた
高齢猫が亡くなるときは、突然ゴハンを食べなくなるらしい
2020年12月9日 21時30分頃
愛猫のシシィが亡くなりました。
17歳8ヶ月(※保護猫なので、推定です)
老衰……もしかしたら、餓死なのかもしれません。
ある日突然、シシィはゴハンを食べなくなりました。
口先をつけるのですが、食べようとしないのです。
ゴハンを出しても、口先だけをつけて、こちらのほうへ振り返ることが多くなりました。
私は違うゴハンが食べたいのかなと思い、思いつく限りのいろんなゴハンを出しました。
高齢猫用のウェットフード(10歳~18歳用)
スープ仕立てのフード
ドライフードをお湯でふやかしたもの。
ちゅーる……
ですが、どれも食べてくれませんでした。
そもそもシシィはウェットフードよりもドライフードのほうが好みで、柔らかすぎるフードやスープ仕立てのような特殊な食べ物を口にしませんでした。
あの猫が飛びつくCMで有名なちゅーるですら、そっぽを向いたくらいです。
ちゅーるはすべての猫に愛されているわけではないんだなと、シシィのおかげで初めて知りました。
(※レアとハヤテはちゅーるを喜んで食べています)
10歳を過ぎても高齢猫用のフードも食べようとせず、10歳以上のウェットフードを食べ始めたのは15歳を過ぎたあたりからです。
ですが、それでも食べたのは10歳以上のフードまでで、15歳以上が対象のウェットフードは食べませんでした。
年齢に合わせて変えてゆくつもりでいましたが、シシィはどうしても柔らかい食べ物は苦手だったのでしょうね。
もしくは、彼女なりの抵抗?
おばあちゃん扱いしないでよ!ヽ(o`ω´o)ノ
……と、食べないことでシシィが訴えているかのようで。
その後、高齢猫用ではないフードを与えれば食べてくれて、まだおまえは大丈夫だなと思ったものです。
手を替え品を替え、フードのトライ&エラーを繰り返した日々
それでも食べる量は日に日に落ちてゆき、ドライフードも体に良さそうなもの、高齢猫用のものを用意するようになっていました。
特に亡くなる数ヶ月前からは、高カロリーなものを選ぶようになっていましたね。
ロイヤルカナン 準療法食 猫用 エイジングケアプラス ステージ2 プラス 2kg
いろいろ探し回って、ようやく高カロリーのドライフードをみつけました。
この「ロイヤルカナン 準療法食 猫用 エイジングケアプラス ステージ2 プラス」
高カロリーであるのはありがたいのですが、若い猫ちゃんにはカロリーが高すぎるので、一緒に食べ続けると間違いなく太ってしまいます。
(※サビ柄・レア5歳 白・ハヤテ 2歳)
なので、このコたちに食べさせないようにするのにも苦労しました。
特にサビ柄のレアはシシィの食べるゴハンを好んで食べる習性があったので、シシィだけ2階の部屋で与えて、食事の際は部屋を閉め切って一緒にいるということもしました。
ロイヤルカナンは年齢や用途に合わせた種類のフードが豊富で助かります。
シシィが血尿を出したときは、腎臓ケアのドライフードにお世話になりました。
ただ同じ「腎臓サポート」でも、ウェットフードはやはりというか、まったく食べませんでした。
ロイヤルカナン 猫用 腎臓サポート フィッシュテイスト ウェット パウチ
ドライフードと一緒に出してみましたが、ウェットフードには口もつけませんでした。
やっぱりシシィは、柔らかいフードはダメなんだなと改めて思い知った次第です。
でもウェットフードがまったくダメというわけではなく、えり好みしているだけのようでもありました。
なかには食べるウェットフードもあったので、血尿が出たときは、腎臓サポートのドライフードと、ウェットフードに活性炭を混ぜて出していましたね。
血尿を出し始めたとき、担当の獣医師に勧められた健康補助食品です。
中身は細かな活性炭で、それを食べると体のなかの悪いものが吸着してうんちとともに外へ出すことができるのだと聞きました。
あくまで気休めでしかないけどね、とも獣医師には言われましたが、私は与えてみることにしました。
1箱に50包入っています。
1日1本与えることで、1ヶ月半くらい持つ計算ですね。
この2種類を食べることで……特に活性炭を食べ始めてからは血尿が止まった気がしたので、活性炭だけは食べなくても毎日与え続けました。
そういえば、シシィは味に対して飽きっぽいのでドライフードをいろいろと変えることもしています。
昨日まで食べていたドライフードを、急に食べなくなるのです。
腎臓ケアのドライフードをやめた理由もこれでした。
なので通販なども駆使して、高齢猫用のドライフードを探し回りました。
当時は「なんと贅沢な!」と言いながらも、にこやかに見守っていましたが……今となっては良い思い出ですね。
強制給餌を行うかの選択に迫られる
シシィは老いによる衰えに抗うことはできず……大好きなドライフードもあまり口にしなくなりました。
それでも生きるためなのでしょうか。
例え苦手でも、老齢猫用のウェットフードを食べることで生き続けていたような気がします。
動物の本能は死が近づいたとき、好き嫌いで食べなくなるということは無いのかもしれません。
まずは生きることを優先して行動する。
自殺する動物はいないと言われていますが、なんとなくシシィを見ていると納得しました。
食事をえり好みするのは、生きることに対して余裕があるからなのでしょう。
しかし、ウェットフードすらも食べることができなくなり、日に日に痩せ衰えてゆきながら、やがて水も飲めなくなりました。
この時点で、私はhiroさんと話し合いました。
「無理矢理、食べさせてみる?」
hiroさんの「強制給餌」の意見に私は首を横に振りました。
強制給餌とは、猫の体をタオルや飼い主の体などで固定し、ペースト状にしたドライフードやウェットフードを指、もしくはシリンジなどで与えるという方法です。
犬歯の奥にある隙間へ指やシリンジを差し込み、自然に口を開けるようにするのがポイントとなっています。
私ができなかった理由はシシィの性格でした。
シシィは一番懐いていた私にすら、頭と喉元しか触らせなかったくらいの神経質な猫です。
体を撫でると私でも怒り、ときには噛みつくこともありました。
シシィはもともと神経質で臆病な猫ではありました。
しかし体を触られることに対して怒りを示すようになったのは、おそらく過去に良性の腫瘍ができたときに受けた手術のトラウマだと思われます。
そんなシシィを、まず体を持って固定するというのが無理。
まして口に指を突っ込んで、ペースト状のご飯を与えなければならない。
もしシシィが嫌がって暴れたら、ゴハンが喉元に詰まる可能性もあります。
少しずつ少しずつ、慎重に与えることも重要なポイントである強制給餌はシシィには危険だと判断。
それに強制給餌などしたら、私たちに嫌悪感を抱いたまま天国へ召されてしまうのではないかという不安がありました。
最後の最期で、シシィから嫌われてしまうことに私は耐えられません。
その思いをhiroさんへ伝えると、hiroさんも同意見だったのか「そうか。そうやね」ということで強制給餌は無くなりました。
最後の手段ということで、飲む点滴のようなものはないかと探した結果、
液状猫用健康補助食品だそうです。
急いでこの補助食品を取り寄せ、与えてみました。
ちゅーるよりも液状で、香りは魚などの生臭いニオイがしませんでした。
でも、人間よりも鼻がきく動物には良いニオイなのかもしれません。
それを水で溶かしてシシィの前に置いてみました。
ですが、このときのシシィは事切れる寸前でした。
(※私たちは気づいていません)
それでもシシィはなんとか「ビオ ベテリナリー キャット」を混ぜた水に鼻先を近づけてから、口先を近づけてくれました。
それでも飲めません。
何度か口先を近づけてはやめ、近づけては止めてを繰り返していたシシィ。
もしかしたら私たちの気持ちを汲んで、シシィはなんとか水を飲もうとしてくれたのかもしれません。
とはいえ、立つのもやっとの状態。
ですが、それが最後でした。
数時間後、シシィは静かに息を引き取りました。
最後は立とうとしてもうまく立つことができず、立ってもすぐにパタンと横に倒れるということを何度か繰り返していました。
いま考えると、足の硬直が始まっていたのでしょうね。
上の写真は何度も倒れるシシィをブランケットへ寝かせたときのもので、まだ息も意識もありました。
ですが生きながら、シシィの体は徐々に死に始めていたのかもしれません。
亡くなる直前、あまりに立とうとして横へ倒れるので、私は抱っこして「大丈夫だよ」と頭や体を撫でてあげたのですが、シシィは抵抗することなく受け入れてくれました。
シシィなりの、最後の親孝行だったのかもしれませんね。
心なしか、シシィの表情が穏やかに見えた気がしています。
結局どの選択をしても、後悔するのかもしれない
結果として強制給餌は行わない選択をした私たち。
後悔しました。
無理矢理にでも食べさせていれば、もう少し生きていたかもしれない。
でもそれは、シシィに生きることを無理強いさせることにならないか。
いや、それでも食べなければ餓死させたも同じだ。
特に最後の「ビオ ベテリナリー キャット」を入れた水だけは、強制給餌を行ったほうが良かったのかもとは後悔しました。
シシィが亡くなったあと、シシィと同じくらいの高齢猫ちゃんを亡くした方とお話する機会があったのですが……
やはり亡くなるときは同じように、急になにも食べなくなったそうです。
その方は強制給餌を行ったのですが、そのことを後悔し続けていると語ってくださいました。
私は行わなかったことを後悔しましたが、仮に強制給餌を行ったとしても後悔したのかもしれません。
今となってはシシィに何もしてあげることはできません。
だからこそ、後悔だけは付きまとうのでしょう。
翌日は仕事であったため、シシィには少しだけ箱のなかで我慢してもらいました。
仕事帰りにたくさんのお花を買って帰り、なんとかキレイに飾ってあげられました。
早朝に葬儀会社のサイトを検索したら、総合サイトをみつけました。
電話をすると、こちらの住所からもっとも近い葬儀社を選んでくれるとのことでした。
ロッキーを先に亡くしているので近場にペットの火葬場があることは知っていたのですが、今回は避けました。
その会社の対応が悪かったというわけではなく、火葬車に来てもらって、家の近くで火葬してもらいたかったという気持ちがあります。
hiroさんが建てたこの家はシシィと同い年でもあり、シシィとともに月日を重ねてきました。
我が家がシシィの家であり、シシィそのものである気がしたのですね。
だから私たちが車でシシィを運んで遠くで火葬するよりも、この家のそばで焼いて欲しかった。
とはいえ住宅街のなかで遺体を焼くわけにはいかないそうなので、どうしても離れなければならないのですが……
それでも、ロッキーを火葬したペット葬儀社よりは近いのです。
また火葬している間、自宅で他の猫たちと待っていられるというのも、私たちには利点でありました。
自宅のほうが落ち着いて待っていられますしね。
今、シシィはロッキーの隣で眠っています。
その眠りが安らかなものであることを願ってやみません。
シシィ。
あなたが我が家に来てくれたおかげで、私の人生は大きく……とても大きく変わりました。
あなたがいなければ、私はとっくに死んでいたことでしょう。
今まで一緒に生きてくれて、本当にありがとう。
あなたが天国で幸せになりますように。