おはようございます、いりの@です。
今回の読書感想はマンガです。
元漫画家志望だったこともあってか、マンガ読むの描くのも大好きです。
今回読んだ本は「俺物語!」
ややネタバレ含みながら、感想いきます。
連載当時から面白いとは聞いていた気がするのですが、聞いた当時は多忙&うつ状態だったこともあって、読むのを保留していた作品です。
改めて読み返すと、うつ状態でも読みやすくおもしろく、わかりやすいお話でもあるので、読んどけば暗い生活のなかでも楽しめたのにーと思います^^;
原作者は「先生!」や「青空エール」などの作品でも有名な河原和音さん。
作画担当は「ヤスコとケンジ」のアルコさん。
河原和音さんは存じておりましたが、アルコさんはこの作品で初めて知りました……(;´・ω・)
とはいえ、河原和音さんの作品を読むのも「俺物語!」が初めてです。
「先生!」も知人などから面白いとは聞いていましたし、他の作品もAmazonなどの批評が良いので知ってはいたんですが……
もう純愛ものってダメなんですよ……
なんでかはわかりませんけども^^;
子供のころからジャンプなどの少年漫画で育ったせいでしょうか。
いや、たぶん幼少期からの家庭環境のせいかも^^;
両親は高校時代の同級生で、互いの両親の反対を押し切って結婚しました。
……と、まぁ、ここまで書くと少女マンガのソレのようです。
しかし、現実はハッピーエンドでは終わりません。
互いの両親から反対されたがための苦労というものがあります。
そして、両親の苦労は半端なものではありませんでした。
特に経済的な苦労は厳しいを通り越していて、同時に、父は仕事はできるのですが、人付き合いが下手で、職を転々としていたので余計に家計の圧迫へ拍車をかけていました。
さらに、父は母が外へ働きに出ることを許しませんでしたし、母も田舎のお嬢様らしく、世間知らずのためか外で働くことを恐怖していたために、働く苦労をしたことがありません。
諸事情は割愛しますが、母は隠れて借金をするようになり、生活は徐々に破たんしてゆきます。
そして、借金の破たんは私が結婚する3日前に突然起こりました。
……という、漫画のような内容が長年に渡って繰り広げられました(苦笑)
そのためか、純愛を貫く主人公たちを見ても
「へ~~~(単調)」
……くらいにしか思えないという歪みっぷり(;´・ω・)
両親が純愛を貫いてくれたせいで、幼少時に超貧乏で苦労させられたうえに、両親の純粋すぎる性格でも、私には苦労&トラウマ過多な経験が山盛りあるのです。
その純愛の果てにある結末がどんなものか知ってんのか?
無意識でそう思っていたのかもしれませんね。
だとしたら、そうとうブラックなガキです(もちろん、意識ないですが^^;)
そのせいか少年漫画でも、恋愛に特化した作品は完全にすっ飛ばしていたタイプです。
母が純愛小説や純愛マンガへ逃避していたという経験も重なり、純愛系はほとんど読んだことがありませんでした。
今回、レンタルショップで読んでみて、おもしろくて止まらなかったので購入。
久しぶりのイッキ買いでした^^;
Amazonの著者ページには
「ピュアな人物を真正面から描き、強い支持を集める人気漫画家」
…と書かれてある河原和音さん。
その説明どおりに、主人公の剛田猛男(ごうだたけお)も、ヒロイン大和凛子(やまとりんこ)もどちらもピュアな心根の持ち主。
その一見行き過ぎにも見えるキャラクターの純粋さが、作品のおもしろさを加速させています。
その勢いをアルコさんのヘタウマではありますが、愛らしく勢いのある絵柄が、グググッと後押ししている感じです。
特に巻の最初のほうは、猛男の強さが半端ないので(後半も変わらずに強いんですが、猛男に慣れてくるので、ややその個性が埋没します)、ところどころにぶち込んであるツッコミ的な内容も、ある意味、衝撃的なコミカルさがあります。
加えて、主人公もヒロインも、もはや感嘆しかないわ~と思わせるほどにお互いしか見ていない。
真正面から素直にぶつかってゆく二人を、周囲はいつしか温かく見守りながら応援してゆくことになります。
その「周囲」には、きっと読者も入るのでしょうね。
不思議なもので、彼の心根に触れていると、純粋な剛田猛男はイケメンに見えるんです。
幼なじみで親友の砂川誠という、クールなイケメン設定な男性がいて、彼も純粋なほどに、そして男らしく親友の猛男を見守っています。
そんな砂川くんに負けないくらいに、猛男もイケメンに思えてくる。
いや、そんな砂川がいるからこそ、純粋におのれの驚異的なパワーを使う猛男は、違う意味でのイケメンとして成立している気がします。
「漢」という感覚でしょうか。
いい意味での比較対象ですね。
この作品は本当に猛男と凛子の純粋さがないと、まったくおもしろくないと思うんです。
もちろん、砂川をはじめとした脇を固める個性的なキャラクターたちも、それぞれに純粋で、それはそれで良くて味を加えています。
しかし、主人公たちの純粋さは群を抜いています。
それが、この作品の強みであり、おもしろさの秘訣でもあるのだな~と、改めて勉強になりました。
主人公&ヒロインは作品が破たんするほど突き抜けてヨシ!
ラノベでも言えることですが、キャラクターが強ければ、ある程度作品を引っ張ってくれます。
集英社、特にジャンプ系にマンガを持ち込みしたことがある方ならご存知でしょうが
私は漫画の持ち込みをした際にジャンプ編集者の方から
「ストーリーが破たんしてもいいので、強い個性的な、読者を惹きつけるキャラクターを描いてください」
こんなふうに言われたことがありました。
特に集英社のジャンプ系(週刊のみならず、なんでもです)、絵やストーリーの上手さよりも、まずそこを言われます。
絵が下手だからこそ、言われるのかもしれませんね^^;
ストーリーが上手くまとまっていても、小手先の技のようなまとめ方では指摘されるのではないかと思います。
それくらい、キャラクターの強さは重要なんですね。
また、作品が13巻くらいで終了しているのも、気持ちよく読ませてくれた理由のひとつかも。
主人公:剛田猛男のキャラ設定が特出しているので、この設定を生かしてゆくとなると、どうしても似たような内容がダラダラ続くしかなくなる可能性があります。
この作品は、そうなりそうなところで恋愛のゴールを匂わせるものをセリフで出すところで終了させています。
将来を読者にゆだねたのも、良いなと感じました。
人気のある作品でもスパッと終了させるのも、後味の良いおもしろい作品になるのかもしれませんね^^
いろんな意味で勉強になりました!
笑いあり、涙ありの良作です♪
興味のある方はご一読ください^^
男性でもおもしろいと思いますよ☆
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