おはようございます、いりの@です。
今日は過去に観た宝塚歌劇団の舞台の感想。
別ブログへ書いたものでしたので、どうしようかと思ったのですが……
先日テレビでこの舞台を観劇しなおせる機会があり、こちらにアップし直すことにしました。
この日のチケットは知人から譲ってもらったものです。
なかなか手に入らないので、ラッキーでした。
神々の土地~ロマノフたちの黄昏~
宙組の公演です。
宝塚歌劇の観劇は、これで2度目。
初めての宝塚が、なんと伊藤園の懸賞に当たったという、人が聞いたら羨ましがられるようなオハナシ……
しかも1階席の前から7~8番目くらい?
もう少しうしろだったっけ?
(うろ覚えですが……。下が座席から撮った写真です。役者さんの顔がはっきりわかりました)
当日の開演は伊藤園の貸し切り。
来場客全員が懸賞に当たった方ばかりなので、座席は公平にくじ引きで決めていたのです。
道を間違えて開演時間ギリギリに行ってしまったため、くじも残り少なかったのですが、残りものには何とやらですな( *´艸`)
一緒に行ってくれた弟が
「ちょい待って。もしかして、ごっつえぇ席ちゃうん?」
……と、驚いたくらい。
自分ではわかりませんし、いまだにどこの席かは記憶の彼方ですが、おそらくS席でも前方が当たったと思われます。
でも気持ちはSS席っていうぐらい、本当に前でした。
もし間違っていても、そうだと思い込んでいれば幸運よね(笑)
今回は知人が購入したチケットを譲ってもらったのでB席。
2階席の11列目。
前回の写真と比べると遠いですね~~
ですが、だからこそ、違いもよくわかりました。
宝塚歌劇の舞台はできるだけ前で観たほうが良いですが、何度も足を運びたいのであればB席でも十分です。
そんなに広い劇場ではないので、ちゃんと役者さんの動きは見えますし、声はマイクを通しているので、ちゃんと聞こえます。
それに、後半のレビューは2階席のほうが見やすいなという印象を受けました。
ショーの全体を見渡せるからですね。
舞台は上にあるため、必然として
1階席は見上げてしまうので、席によっては奥まで見えません。
2階席だと、どこのどの位置に役者さんが配置されているのか、舞台の見せ方として計算された演出の図式がすべて見えます。
なので個人的には、2階席中央(できれば最前列)がベストかなという気がします。
役者さんの演じている顔を見たいのであれば、がんばって1階最前列席を取るしかないですが、おそらく入手が難しいのではないのかな~と思いますしね。
そういえば……
劇場の入り口近くには役者さんの名前を貼った、プラスティックボックスを持っている人が多数いました。
なんの箱だったんだろう……
ファンクラブの方で、ファンレター届ける係なんだろうか。
宝塚歌劇ファンの方々はとても礼儀正しいそうなので、そういうことを行っていてもおかしくはないかもしれませんね。
楽屋入り口近くで、整列して出待ちされています。
ファンの方々はタカラジェンヌのために、自分たちが規律を乱すことを良しとしていないのでしょうね。
すごいなと思います。
神々の土地~ロマノフたちの黄昏~ あらすじ
1916年、ロシア革命前夜。帝都ペトログラードで囁かれる怪しげな噂。皇帝ニコライ二世と皇后アレクサンドラが、ラスプーチンという怪僧に操られて悪政を敷いている——。
折からの大戦で困窮した民衆はロマノフ王朝への不満を募らせ、革命の気運はかつてないほどに高まっていた。
皇族で有能な軍人でもあるドミトリー・パブロヴィチ・ロマノフは、皇帝の身辺を護るためペトログラードへの転任を命じられる。王朝を救う道を模索する彼にフェリックス・ユスポフ公爵がラスプーチン暗殺を持ちかける。
時を同じくして、皇帝から皇女オリガとの結婚を勧められるドミトリー。しかしその心を、ある女性の面影がよぎって…
凍てつく嵐のような革命のうねりの中に、失われゆく華やかな冬宮。一つの時代の終わりに命燃やした、魂たちの永遠の思い出。
~宝塚歌劇団 公式HP「神々の土地~ロマノフたちの黄昏~」より抜粋~
大団円のハッピーエンドではないですが、とても美しく叙情的な作品でした。
宝塚歌劇の舞台は1時間半くらいで終了するので、物語の展開は早く、一気に駆け抜けるような感じになります。
それでも、物語は破たんすることなく、むしろ美しくスッキリと終了させる力技はさすがですね。
舞台作家さんや演出家さんのお名前を深く知らないため、そういう方向から深くは語れませんが、演出や効果もうまいので見ごたえはバッチリです。
この大階段を利用した演出には魅入られました。
あまりにも美しすぎて鳥肌が立ちます。
私が前回にみた舞台では、ほとんど使用されなかった記憶があるので、大階段ってこういうふうに使用されるのね~~と感心しました。
ただ、やはり大階段は舞台の迫力というのか、テレビ鑑賞のときは、その魅力が半減していたように感じます。
舞台は生で見るに限るなと、強く感じた場面です。
近衛兵隊でいいのかな?
当時の宙組トップスターであり、主役ドミトリー・パブロヴィチ・ロマノフ【皇帝の従兄弟、帝国軍人】を演じる、朝夏まなとさん。
馬鹿がつくほど正直でまじめ、そして不器用。
おそらく曲がって生きることができないんだろうなと感じさせてくれる、愚直な青年将校ドミトリー・パブロヴィチ・ロマノフをさわやかに演じられていました。
朝夏まなとさんを中心として、彼らがそろって大階段を降りるシーンでは、おそらく観客のほとんどがうっとりしたのではないでしょうか。
個人的にはラスプーチン暗殺のシーンで使用したほうが好きですが、こちらはまた違った美しさと迫力があります。
朝夏まなとさんを筆頭とした、宙組の皆さんの日ごろの鍛錬の成果の賜物ですよね……
さすがのカッコよさです。
真風涼帆さん演じるフェリックス・ユスポフ【ユスポフ家の嫡男、ドミトリーの旧友】
彼の立ち位置が最初のほうがやや微妙な気はしましたが、複雑で冷酷な時代を飄々と、それでいてしたたかに生きるフェリックス・ユスポフにはかなり好感が持てました。
最後のほうでドミトリーを助けるために走るフェリックス。
そして、最後にニューヨークで強く生きてゆく彼は、とてもカッコよかったですね。
生涯を通して、親友の英姿を語り継いでくれるんだろうと感じさせてくれました。
宝塚は男役のほうが目立ちますし、目が行きがちになります。
私も男装の麗人は大好きなので、他の役者さんも含めて、男役の方に集中してしまいがちです。
ですが、この舞台では、伶美うららさん演じる大公妃イリナ(イレーネ)【セルゲイ大公妃、皇后アレクサンドラの妹】
この方の立ち振る舞い、衣装の着こなし、所作の美しさにうっとりしました。
イリナが出てくるのをずっと待っていたくらいです。
出てくるたびにドキドキしました( *´艸`)
なんなの、この女性相手なのに、恋する乙女的なノリ……
テレビで見たときも、同じでした。
観客席から見るのと違って、表情も所作もすべてがハッキリ映るのですが、いやなんとも愛らしくていじましく、そして美しい……
この舞台のDVD、伶美うららさんのために買うてもえぇわ!
……って本当に今でも思うくらい。
お金に余裕あったら、おそらく即購入してました。
NHKが放送してくれたので、買わずに終わりましたけれども(;´・ω・)
でもBlu-rayで何度でも見直したい、と思わせてくれる作品です。
伶美うららさん演じる大公妃イリナは、愛らしさのなかに凛とした、清楚な美しさがあります。
あと歌声ですね。
伶美うららさんの澄み切った空のような高らかなソプラノが美しく、聞いているだけでうっとりします。
ずっと歌っていてほしいくらいです。
あとから調べてわかったのですが……
伶美うららさんが娘役トップではない!
なんというレベルの高さなの、宝塚歌劇団……
あの美声で、あの美しさで娘役トップじゃないとぉ!
とはいうものの、さらに調べてみると、娘役トップは演技力や歌唱力のみでできるわけでもないようなので、そこは宝塚歌劇団の組織としての在り方の難しさというか、腹の内でしかわからないことなのでしょう。
でも、娘役トップでなくとも、ヒロイン役として抜擢されているのであれば、伶美さんはそれに近い実力は持っているはず!
ちなみに大公妃イリナ(イレーネ)【セルゲイ大公妃、皇后アレクサンドラの妹】は
架空の人物のようですね。
愛らしさといえば、皇女オリガ【ニコライ二世の長女】を演じた星風まどかさん。
純粋な愛情でドミトリーを追いかけるオリガ。
彼女の少女らしい愛らしさはイリナとはまた違った美しさで、舞台を引き立ててくれました。
どちらも違っていて、甲乙つけがたいですが、やっぱり伶美うららさんイチ押しで(笑)
さらには美しい舞台演出のなかで、唯一といっていいほど異質な存在だった怪僧ラスプーチン。
愛月ひかるさん演じる醜い彼は、同じ舞台上の美しく彩られたものすべての好対照でもありました。
ラスプーチンそのものが国民すべての恨みつらみであり、憎しみそのものであるとしたら、彼の存在は黒く異質であるべきだし、底なしの闇の渦の中心なのでしょうね。
すべてを巻き込むかのような悪の存在は、観客をハラハラさせたうえに、憎まれ役を一手に引き受けてくれます。
宝塚歌劇は美しいことを信条としているらしいので、平民たちも汚い身なりでも、やっぱりキレイよね~~と思ってしまいますが、それはそれで、また良い感じです。
さらに休憩をはさんで上演されるレビュー「クラシカル ビジュー」も圧巻です。
写真は開演前ですが、舞台が始まるまではこの幕がずっと光っています。
先の写真も含めて、4色くらいは変化したかな?
始まると、色とりどりの宝石をテーマにしたレビューが始まります。
とにかく華やかで美しいです。
もっとも気に入ったのは白いスカートがひらりと回る場面。
シンプルな舞台に映えて、ものすごくキレイでした^^
それと、これは前回も思ったのですが……
役者さんのレビューの運動量、スーパーすごすぎる(;´・ω・)
私が同じ動きしたら、間違いなく足がツリます(笑)
3分もついてゆけないでしょうね^^;
走って踊って、歌って演じて……
この舞台をほぼ毎日……
これで太るわけがない(笑)
宝塚歌劇団に所属するために、役者さんたちが日々行っている努力を感じて止まないレビューです。
ミュージカルが苦手な方は
「演じている途中で突然歌いだすのがイヤ」
という方もおられるかと思います。
私も観るまではそんな感じでした。
でも、一度観てしまうと、その違和感は吹っ飛びます。
舞台に歌は合いますし、そして映えます。
映画を観るよりも、座席の最安値でも2倍ほどお値段高めにはなりますが、もし余裕がおありでしたら、一度くらいは観ておくのも良いかもですよ^^
テレビで見返しても、本当に良い舞台でした^^
宙組宝塚大劇場公演 ミュージカル・プレイ『神々の土地』~ロマノフたちの黄昏~/レヴューロマン『クラシカル ビジュー』 [DVD]
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